抗体検査とは何か
はじめに
ニュースでよく聞くことが多くなった抗体検査について解説します。
そもそも抗体とは
体内に抗原(ウイルスや細菌)が侵入すると、これに反応するB細胞と呼ばれるリンパ球によって抗体が産生されます。
抗体には抗原に結合して抗原を破壊する働きがあります。
抗体は構造の違いにより5種類に分類されていて、感染初期に産生されるIgMや感染後期に産生されるIgGなどがあります。
抗体検査とは
抗原と抗体の反応を利用して、検体中の抗体を検出する方法を抗体検査といいます。
原理の違いによって様々な抗体検査があるので、いくつか紹介します。
① 中和試験(NT)
抗体が直接、毒素やウイルスを壊すことを利用した方法。
② 補体結合反応(CF)
抗原抗体複合物と補体の作用を利用した方法。
③ 赤血球凝集抑制反応(HI)
一部のウイルスが赤血球を凝集させることを利用した方法。
④ 非標識免疫測定法
ラテックスと呼ばれる粒子が抗原抗体反応により凝集することを利用した方法。
⑤ 標識免疫測定法
標識した抗体と抗原抗体の結合を利用する方法。
まとめ
抗体は感染してから暫くしないと検出されないですが、感染状態の把握には有用です。
抗体検査の結果が感染対策などで有用に使用されると良いですね。